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便利な資料室談話集

便利な資料室

スリープロ株式会社代表取締役社長・高野 研さんとの対談集

第14回「経営資源について-かね-事業展開に必要な資金」

佐久間:

お金については、平成11年にフランチャイズアドバンテージさんとベンチャーキャピタル数社、平成12年にフルキャスト・トランスコスモスさんとベンチャーキャピタルから資金を調達していますね。

高野:

そうですね。当たり前の事だったのかもしれませんが、事業にはお金が必要でした。個人の時は自分の財布の中でいくらでも調整出来たんですけどね。
事業として人を雇い、オフィスを借りってやると、大金だったはずの資金はあっという間に無くなってしまいました(笑)。やはり自分で苦労して貯めた金じゃ ないとダメなのかと感じたりしました。人にはよく自転車操業じゃなくて一輪車操業なんですって言っていました(笑)。

佐久間:

スリープロでは、個人の方からお金をいただくというよりは、パソコンを売った販売店が設置もやってあげますよ……という形でお客さんにはサービスして、スリープロのお金は、販売店がくれるといったBtoBtoCのモデルですね。
だから、エージェントさんには翌月すぐに報酬を払うけど、入金は、月末締め翌月末払いとかサイトが長いので、売上が伸びると運転資金が逼迫するわけです ね。そして全国展開のためのエージェント組織の全国化、営業所の地方展開、基幹システムの整備といった投資が必要だったんですね。

高野:

その通りです。本当に金が消えるように無くなりました。
特に人材ビジネスは報酬として直ぐ支払い、売掛金の入金は数ヶ月後。いつもこのパターンで売上が上がり続ける間は常にキャッシュフローに苦しむ、こんな当 たり前のことを理解するのに随分と時間がかかりました(笑)。そういう意味では常に外部の資本を受け入れる事で会社の成長スピードを買ったと言えるのかも 知れません。

佐久間:

こういう資金調達と会社成長のタイミングがうまく合わないとそれだけで会社は潰れちゃうわけですが、このあたり、苦労話とか、恨み話とかありますでしょうか。

高野:

そうですね、まずは、学生の独りよがりから、色々なアドバイスを頂くことで経営のバランスがある程度取れたのかなとも思っています。特に予算管理や、組織 作りなどでは色々指導もして頂いたなと思っています。キャピタルの資金が入る前って意外とルーズで、経理の数字は滅茶苦茶、管理もグチャグチャ、契約書も 何も無し、分からない事は放置、そんな感じでした。
今に思えばそれで困るのは自分だけですし、自分の頭にだいたいのことが入ってましたから敢えて書類にする必要も感じなかったんですよね。けれど、そういっ たものをきちんと企業として整備し、事業として戦略を持ち、っていうことをやらねば公開も企業の成長も無いよという事を外部の投資家に教えて頂いたのかな と思っています。最初は鬱陶しいなあなんて感じていましたけど(笑)。

佐久間:

株式公開の具体的な準備が始まるより前から、きちんと役員会を開かれていたなんていうのも指導のひとつだったんでしょうか? これは今でも生きているというアドバイスなどはありますでしょうか?

高野:

そうですね。当社においては社外役員、オブザーバーが参加して毎月役員会をやるというのは、外部資本が入ってからは必然的になっていました。
たぶん見て無いと潰れそうで怖いと皆さん思ったんでしょう(笑)けれど、結果的に公開準備のプロセスにおいて、「役員会は毎月きちんとやってますか?」 「えっ?当たり前でしょ?」「社外役員はいますか?」「いますし役員会にも毎月出てきて色々ご指導頂いてます」「へ~結構きっちりやってるんですねぇ」 な~んて会話が東証の方とあったりしました。
社外役員からのアドバイスでやはりもっとも効くのは、ケーススタディでしょうか。当然、当社では経験してない様々な経験を、成功体験、失敗体験としてやっ ておられますから、あの時こうしておけば良かった、この時は本当はこうだった、といった生の話しを聞ける点は非常に大きかったです。特に公会前後というのはすべての経験が初体験ですから……。

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