スリープロ株式会社代表取締役社長・高野 研さんとの対談集
【第2回】 「エージェントとは」
佐久間:
今回は、スリープロの特徴の1つ、エージェントについてお伺いしましょう。これはどういうものなのでしょうか。
高野:
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エージェントというのは、当社に登録しているITスキルを持った個人、個人事業者の方々を言います。当社には、4万人を超える方々にエージェント登録をし ていただいており、その方々のテクニカルスキル情報、就業履歴などをデータベースで管理しております。また、その方々には、当社担当者が面談をし、また、 研修として接客マナーや業務フローの確認をしてあります。
当社に仕事が来ますと、その業務をこなせるエージェントの方に請け負っていただき、作業を完了していただきます。 佐久間:
常勤の社員が現場の仕事をしているんじゃないんですね。だから、突発的に大量の人員が必要でも対応できるんだ。
高野:
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そうなんです。ですから、常勤の社員というのは、2004年1月31日現在、62人しかいないんです。営業して、エージェントの登録や管理をして、請求や経理をやる人員が社員であり、現場の仕事は、エージェントさんにやっていただくんですね。
佐久間:
エージェントは、ITスキルを持った個人というお話ですが、具体的にはどんな人たちなんですか?
高野:
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会社員の方が土日だけとか、主婦の方が日中だけ、小さな電気屋さんのご主人とか、大学生が授業の合間にとか、ITスキルを持っていて、それと余った時間をお金に変えたいなと思っている人たちです。
佐久間:
なるほど、最近は副業を認める会社も増えているし、残業手当の目減りをエージェントで埋めることもできるんですね。あるいは、街の電気屋さんも大手家電店 に押されているので、売上減をこういう仕事でカバーしていると。主婦の方々もフルタイムの仕事はできなかったり、パートでは自分の能力相応の仕事がなくて も、エージェントになれば、自分の知識を無理なく活用できるんですね。
高野:
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はい、そうなんです。スリープロは、仕事をしてほしい人としたい人の間を繋いでいるんです。
佐久間:
ネットしているんですね。けど、これって、すごい画期的なことじゃないですか?継続雇用じゃなくて、アルバイトのような形だったり、請負契約のような形 だったりするわけですが、従来の求人広告誌の会社、人材派遣会社、人材紹介会社ってのは、正社員、パート、アルバイトという雇用契約を前提とした人材の マッチングサービスですが、エージェントシステムは、×月×日の△時からの2時間ほど仕事します……みたいな人材をマッチングしているわけですね。
野口悠紀雄さんなんかが、会社員も会社を興して、従来勤務していた会社の仕事を請け負う形でやればいいんだ……みたいな主張をしたりしていましたが、そういうのと期を一にした、新しい就業形態にマッチした人材マッチング会社なんですね。高野:
ありがとうございます。ただ、1件1件の仕事の単価が人材派遣などよりも小さい場合が多いため、マッチングのコストを節減する必要があるんです。それが当社のもう1つの特徴である基幹システムなんです。
佐久間:
では、その基幹システムのお話を次回、お聞きすることにいたしましょう。