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外形標準課税−中小企業への影響−

納税通信・実務特集平成15年11月

(3) 利益が出ない企業では影響大
従来、課税所得が算出されない企業では事業税の課税はありませんでした。しかし、損益0のケース4、赤字のケース5では、100万円を超える課税が生じることになります。ただし、このような企業に対する措置として、対象法人が次のイ又はロのいずれかに該当すると認める場合には、都道府県知事は、その申請に基づき、3年以内の期間を限り、当該法人の法人事業税にかかる徴収金の全部又は一部の徴収猶予をすることができます。

イ 当該事業年度を含む過去の事業年度において3年以上継続して欠損法人であって、地域経済・雇用等に与える影響が大きいと認められる場合

ロ 当該事業年度において欠損法人となっている創業5年以内の法人であって、その技術の高度性又は事業の新規性などが地域経済の発展に寄与すると見込まれる場合
また、徴収猶予した期間内にその猶予した金額を納付することができないやむをえない理由があると認められるときは、その納期限からさらに3年以内の期間を限り、その徴収を猶予することができます。


(4) 企業の対応
こうした外形標準課税制度に対応するための対応は、2つに分けられます。1つは、外形標準課税の対象とならないように資本金を1億円以下にすること。もう1つは、外形標準課税の体系に沿った企業の収益構造にすることです。
たとえば、資本金1億5千万円、欠損金が7千万円あるような企業であれば、減資で欠損填補をすることで、資本金を1億円以下にしつつ、繰越損失を解消できます。なお、税務上の繰越欠損金は変動しません。あるいは、資本金8000万円の企業が直接金融で資金調達する場合、4000万円の増資でも2000万円を資本準備金にする、あるいは増資ではなく新株予約権附社債にするといった工夫ができます。しかし、資本割額を減らすために4億円の資本金を2億円に無償減資するといったことは無意味です。無償減資では、減少した資本金相当額が資本積立金となり、資本金+資本積立金で算出される資本割額は、減少しないからです。あくまで資本金を1億円以下にしなければなりません。


また、企業グループの中で資本金の大きさに比較して利益規模が少ない企業があれば、他の会社が吸収合併したり、逆に他のグループ会社の事業を営業譲り受けることでグループ全体での外形標準課税額を検討することもできるでしょう。リストラなどで給与体系の再構築を目的として資本金1億円以下の新会社に全従業員を移籍して、そこからの出向という形式で事業を行う場合には、結果として外形標準課税を避ける効果が生じます。

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